★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
5/7 少々の遅れ
 どうにも粗さが目立つ。それは人によるのだ。海外や他の連中といろいろとやっている人たちはその傾向は少ないが、あまりやったことのない人たちの粗さが目立つのである。でも、粗いということすら分かっていないかも知れない。さて、どうしたものか。
 猛スピードで、入れ込めるだけ入れ込んでの稽古だから、粗くない方がおかしいとも言えるけれど、そういう意味での粗さではなく、微妙な粗さである。人にもよるが、10㎝、20㎝を意識できる人と出来ない人がいる。舞台の上の10㎝は小さいようで意外に大きいのだ。
 予定通りには行っていない。かなりキツイ。本来ならば60日は欲しい稽古だが、今回は36回くらいしかないのだ。半分強。だから、もちろんラッシュで制作している。しかし、どうも勝手が違う。それはぼく自身にも責任は大きくあるので、なにが悪いのか、きちんと検証しなければならない。ただ、やってもやっても、騒々しさが付きまとう。この騒々しさは、何から来ているのか、である。そこが見えそうで見えない。あるいは、スラマットとか、まったくと言っていいほど、まだ稽古に出ていないので、そういう隙間をきちんと埋められていないせいかもしれないとは思う。だが、それだけではないだろう。まだ雑音が大きいのだ。その雑音は、動きのウルササと声的な雑音、さまざまな騒々しさがまだ拭い去れていないせいだろう。

 昨日、写真撮影をした。それは昨日書いた通り。と、このメークがひとりの出演者から気に入らないと言われる。まあ、オレ自身も気に入っているわけではない。が、昨日の場合は時間勝負だから仕方がないしなあ、メーキャップの方が考えてきたメークをそのままそっくりダメというわけにもいかないなあと思っていたら、そうではないというか、そうでもあるのだが、なによりも、このメークはジャワの古典的道化メークの一種で、だから別個の動物であるモゾモゾを表わすのに、まったくジャワを想起させてしまうのは違うのではないか、ということであった。フムフム。まあ、そう言われりゃそうだけど、ジャワの道化そのものというのを知らない。こりゃマズイ、とばかりに本日はワヤンオランを見に行くことにした。
 ソロで行なわれているワヤンオランは毎日上演している。しかし、客はほとんどいないのだとか。だが、演じ手は国家公務員であるから、やらないわけにはいかない。そうか、こういう無駄をやっぱり出しているのである。客もいないのに、毎日4時間近くも上演したら、当然、演じる意欲は消えるだろう。金のため、伝統のために行なうということなのだろうが、これは演じ手にとってもマイナスだ。金のために歯を食いしばって、やりたくないことをやって良いことはなにもない。しかし、考えてみれば、多くの日本人だってそうじゃないか。仕事への意欲が強い人もいるだろうが、多くはあるまい。みんな、金のために、生活のために、日常が消費されていく。だが、金も生活も、なんのためにあるかと言えば、本来は当人のためである。家族のため、などなどと言いつつも、やはり当人のためである。しかし、そうは言っても、インドネシアにいると、あまりに金銭感覚が違う。下手をすると店の売り子などは月給3000円程度だというのだ。月給10000円でも決して悪くはないらしいから、そういう中で考えられることは、やっぱり金と生活しかないかもしれない。日本だって、不況が長引き、どんどん状況が悪くなれば強く実感するに違いない。だが、それでもなお、ボクは思うのだ。やりたくないことをやりたいことにする努力、意欲を持たねばやっていられないだろうと言うこと。そのためには、愚痴や文句を言っていても始まらない。同じことでも考え方次第でまったく変わるはず、ということ。頭の固さを取り去ること。一方的に決めつけないこと。大切なことだ。

 腹の調子が少し良くなってきて、食欲が出てきた。一週間ぶりである。まるっきり食欲がなかったから。下痢がひどかったというよりも、胃が受け付けなくなってしまっていた。

 稽古は遅れている。ウーン。キツイ。今日までに42分を目指したが、38分しか行っていない。たった四分。しかし、4分の遅れを取り戻すのが大変である。
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by kikh | 2009-05-08 09:03 | 日々の記録
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