★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
6/24 ふう
 午前中に国際交流基金に行き、インドネシアの報告。
 そこでも言ったのであるが、やっぱり日本がアジアの中、世界に対しての存在感をきちんと示していくには、小国であるということを鑑みても、技術と文化しかないだろうと思う。文化とはアイデアも含むのである。そもそも生きるということのベースは文化にある。ところが文化とは経済の上に成り立っているという妙な考えがこの国に限らぬが、染みついている。そんな風だから、落ちる。間違いなく落ちる。
中国やアメリカ、ロシア、インド、ブラジル・・・みんな巨大国家である。巨大国家と張り合っても、そもそも無理なのだ。小国ほど世界に対して意識を開かねば生き延びること自体、非常に危うくなってくる。しかし、そういう認識はきわめて希薄であろう。要は「世界」をわかっていないからだ。

 今、調布のワークショップで行なっているのは、「スウォードフィッシュトロンボーン」と言う作品だが、これは国民の覇気のなさ、人口減少問題に端を発して、恋愛政策を打ちすという話である。ところがビックリしたのは、昨日、日経新聞を見ると、少子化大臣、小渕優子氏は、これから恋愛政策を打ち出すことの検討に入る、とやっていたのである。これを私の台本では、神さまたちに、なんとまあ人間はアホなんだろう、と言わせているのだが、その通りのことが起きていた。ホントにマア、とあまりにタイムリー。しょうもない連中しか政治家たちは揃っていないのだろうか、と悄然としたのであった。
 今回の「スウォードフィッシュ」は恋の話だ。しかし、もちろん甘い恋の話なんかではない。苦い恋の話だ。恋というよりも人のアホさ加減の話である。相当の運動量があり、みんなヒーコラ言っている。それでも必死で食らい付いて来てくれるのが、面白い。
 今日は、終わってすぐ、「Nobody」の衣装打ち合わせ。インドネシアでも思ったことだが、衣装を作る感覚は、美術や舞台や音楽を作る感覚とはまったく違う、なんというか、別個のイメージ力だなあ、と最近つくづく感じるのである。僕はたいていのことには細かくコメントするが、衣装に関しては、分からないというよりも、感心しきりということの方が多い。もちろんそれでも違うことも多々あるのでダメ出しはするのだけれど、衣装を動きや台本からイメージしていくのはなかなか僕にはできない。それは衣装というものに対して、あまり興味を持って来なかったからかも知れない。

 あと、インドネシア人の色彩感覚は違いますねえ、と「ガリババ」の写真を見て言う人が多い。だが、思えば、基本的な色彩に関しては、細かく指定したという点があるから、どこまでがインドネシア人の色彩感覚なのか、はっきり分からない。僕の色彩感覚なのか、インドネシア人アーティストの感覚なのか?そのブレンドの具合がなかなかよろしいというのはあると思う。衣装も同じだ。形は彼らだが色は僕が指示している。人には染みついている形や色がある。インドネシアのリズムや時間感覚は僕にはまったく真似できないだろう。
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by kikh | 2009-06-25 00:32 | 日々の記録
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