★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
台本を書く
 いつもの事なのだが、台本を書かねばならなくて、日本を逃げ出す。
 ゆるゆると昼間からビールを飲みつつ、書き進める。台本を書き、また別の書き物をし、その間にガンガンメールチェックをし、指示を出し、いろいろな問題に頭を抱えつつも、波の動きを見てやり過ごす。
 よく、良いですねえ、と言われるが、こうでもしないと集中できないのである。とにかく周りに日本語がないのが良い。日本語がないから喋るのは英語のみ。でも、今回もある日本人のカフェ店主から声を掛けられた。日本語をタイピングしているわけだから、日本人だと知ったのだろう。僕はどこへ行っても、現地化してしまうらしいのである。この日本人のカフェ店主。よく、こんなところまで来ましたねえ、という。日本人にはまず会わないと。で、日本語を喋ったのも数ヶ月ぶりとのことで、どもるどもる。そうは言っても日本語の寿司の看板もあったので、あれは日本人の経営では?と聞くと、確かに日本人だという。でも客は来ないそう。そうは言っても、こんなところと言うならば、ここでカフェを開いているではないですか?と聞けば、奥さんが全部仕切っているという。
 とは言え、僕はこの南の島に13年前には来ているのだ。13年前は全く違って、本当に何もないと言ってもいいくらいの島であった。それが今じゃあ、まるっきりさまがわり。
 おかげで、物価が上がった。上がったけれど安いところもあって、まあ、それはそれで良いとしよう。しかし、海の水は相当汚くなった。とても海に入る気はしなくなった。
 昔は、すぐに脱ぎたがった西洋人たちも、ここまで開けてしまうと、なかなかおいそれとはオープン化しない。そりゃあ、そうだろう。開放感はまったく違っているのだから。
 そして開発はどんどん進み、言葉は、驚いたのだが、ロシア語が多く聞こえてくる。ドイツ語&ロシア語が、英語よりも多く聞こえる。そしてやっぱり中国語だ。中国人は、もはやどこにでも進出してきた。
 何も日本のような狭い国家が肩肘張る必要はないのだが、それにしても、一時のあの勢いが消えてしまうと、海外へ出ると、その重みが違ってくる。だからこそ、必要なのは、開放政策だろうと考える。閉じて良いことは何もない。
 閉じることで、内側の小さな競争は計れるだろうが、それ以上でもそれ以下でもない。
 あまり勇ましいことを言うつもりはないが、寂しい限りだ。
 
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by kikh | 2011-02-28 22:44 | 日々の記録
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