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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
5/14 線香
 昼から、3月末に亡くなった元研究生の実家へ、線香をあげに行く。
 まだ33歳の若さだった。ううん、なんと言ったらいいか。実に惜しい。が、仕方がない。彼女のご両親と妹さんが迎えてくれた。飾られていた写真は元気そのもので、そしてそういう元気な姿しか知らない身にとっては、突然、消えていなくなってしまったような感触であった。どこかに隠れているような、ぼうとした時間が流れていく。今までにP.A.I.の卒業生は百数十人に上るが初めて亡くなった方だったので、ずいぶん年齢が上の僕の立場としては、なんともやりきれない気分であった。
 人間の生き死には、どうしようもないもので、それが寿命なんだとは分かっている。が、死とは常に、後に残されたものの意識を試される場である。ご両親が元気に振る舞われているのが、彼女の存在の仕方を物語っていたので、少しだけ安心した。

 しかし、昔の文書などを読むと、33歳という死の年齢は若くはあるけれど、珍しいことではなかった。日常に死が存在し、死は隣にあって、人はすぐ死んだ。だから、悲しみはしても、誰もが諦めきっていた時代もあったし、死は悲しみの対象ではない国もある。
 つくづく文化は一様ではないと思う。
 文化とは社会の中の共通認識である。が、一歩外れると、全然異なった文化環境も存在する。僕たちが生きる社会、とは、実はまったく一律ではない。
 死に接すると、いつもこんなことを思う。

 戻ってきて、網代とミーティング。新しいコンピレーションビデオを作らねばならない。

 と、自宅に戻ってくると、前に壊れたパソコンは購入後、とっくに3年以上経過していると思っていたら、まだ三年保障の期間内であったことを発見し、早速、明日、持っていくことにした。これでパソコンが二台になり、自宅に一台、使用し続けられるものができる。こりゃあ、いい。
by kikh | 2006-05-15 23:25 | 日々の記録
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