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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
11/3,4 稽古尽くし
 3日。稽古。朝から稽古。夜、緊急制作ミーティング。
 4日。稽古。なかなか渋い。研究生がキツイことは重々承知しているが、研究生はどうもそのレベルで満足してしまう傾向があるようだ。出られているからいいのではなく、もっともっと更に更に高みに登っていく必要があろう。高みに登るにはどうしたらいいか?当然、その貪欲さが必要なのだけれど、貪欲さも力である。力がないと結局、弱くなる。

 人間というのは、実に弱い生き物である。みんな、自意識ばかりは強いが、その根っこは弱く、そして情けない。情けなさを日常的に感じる羽目に陥るが、それを脱却するには、実はあまり踏み込まないことが一番肝心である。しかし、それでは面白くもなんともない。僕は遊び感覚でガンガンに仕事に当たっていくことこそが、簡単な解決方法だろうと思っているけれど、なかなか人は遊べないものらしい。遊ぶためには、基準値を大きく超えた力量が必要で、それは天才的でなければ無理なのかも知れない、と最近思うようになりつつある。相変わらず、人間とはなんと厄介な生き物なのだろうと思えてならない。

 最近は、立ち食い蕎麦だの立ち食いパンだの時間がかからないカレーだの・・ばかりである。こりゃあ身体にいいわけがない。そんな食生活で健康を保てるほどの若さはないので、きちんと考える必要があると思っている。

 今夜は麻婆豆腐なんぞを食いつつ、南波に説教していたから、実に気分は良くない。消化にも悪い。言葉だよ、言葉、と言いつつ、話し出すのを待ち、いつまで経っても何も喋らないので、ギリギリしながら飯を食い、何か言い出すと、理屈などはまるでなく、ただただ、ずっしりと頭が重くなり、飯はまずくなり、ため息まじりに飯を飲み込む。自炊でもできる時間があればいいが、それもなし。困ったもんだ。
 なんでまあ、こんなに言葉がなくなったのだろう。不思議でならない。言葉は根幹である。言葉をなくせば、悩みも消えるはずがない。言葉がなければ、人生気楽とも言えるが、一方では解決策を見いだせない、同じところを堂々巡りするしかない、という結果を迎えるだけだろうと思うのである。意味は重要視するけれど、自分の言葉を持つことができない。やっぱりこれも身体が不在なんだな、と思う。身体の不在ゆえに、日本は自殺者も多いのだ。いろいろな意味があるが、自殺を解決するには心の問題をきれいに紐解ける言葉が必要なのではないか、と思うのである。
by kikh | 2006-11-06 00:56 | 日々の記録
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