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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
grand circus
 公演ツアーをしているときに、オフの日というのは、本当に数えるくらいしかない。だが、今回のツアーでは数回、オフが入っているので、そう言う意味では楽である。
 しかし、神経が緊張しているせいか、どうも朝が早い。

 早めにホテルを出て、ぶらつこうと思っていたが、結局、午前中は仕事が終わらず。いや、まったく終わっていなかったのだが、せっかくブダペストに来て、劇場とホテルしか知らないで戻るのはちょっとなあ、と思っていたから、外に出た。どこに行くでもない。ぶらつくことが目的で、そこで目に付いたものがあれば、入るという考えだった。

 橋本とハンガリアングランドサーカスの切符売り場で待ち合わせをして、サーカスを見に行くことにして、時刻を決め、別れたら、サーカスの開演時刻が実は待ち合わせ時刻の二時間前であることが分かる。だが、互いに連絡を取りようがなく、仕方ないので一人で見た。(そして終了時刻と待ち合わせ時刻が完璧に重なり、ますます橋本にはガーンとショックだったらしいが・・・)
 クラウン芸を橋本に見せて、いろいろとうんちくを垂れようと思っていたのである。ヨーロッパの昔ながらのサーカスを見せたかったのだ。シルクドソレイユみたいな派手なものではない。地味な昔ながらのサーカス。

 ところが、見てビックリ!!これは驚いた。
 なんであったか?中国雑伎団であった!中国雑伎団がハンガリー大サーカスになっているのである。出演者も全員中国人。いや、生バンドメンバーは中国系はゼロだったが、これもまた、西洋楽器で中国音楽を奏でるのである。
 これはなんだ!!オドロキ桃の木山椒の木だ。このサーカス団120年の伝統はまるっきりなくしてしまって、中国雑伎団に替わりにやってもらっている。雑伎団だから技術は凄い。しかし、まったくの雑伎団の技。見たモノばかりである。とは言え、ハンガリー人たちは大喝采。だが。だが。これでは伝統はまったくの根絶やしではないか。ハンガリーを代表するサーカス団が自分たちのサーカスの技をまるっきり継承せず、完璧に雑伎団を輸入するのは、文化そのものをダメにする。資金的な問題だとするなら、政府なりがもう少し対応できないものだろうか?残念でならない。

 この後、仕方ないので橋本と現代美術館に行き、それからチャイニーズレストランで中華を食おうと行ってみると、そこは潰れている。橋本の頭の中は、サーカスと中華で占められていたらしく、どちらもなくなって不機嫌になり、どうしてもパンではないものが食いたいとブツブツ言い、ならばとパスタを食ったが、このとき飲んだハンガリーワインのうまいこと。ハンガリーはワインがうまいとは聞いていたが、初ハンガリーワイン、なんとも最高の気分をもたらしてくれた。
by kikh | 2007-10-23 15:48 |
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