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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
2/10 新シンデレラ公演初日
 やっと公演初日を迎える。
 いやあ、今回は楽かと思ったら、実に大変だった。スズナリ入りしてからも、大変だった。
 そうそう思い通りに簡単にはいかない。
 
 アイデアは新しく出てくるし、演出変更もしたくなる。そして音響も行わねばならず、次々と、次々と、と、やりたいことが出てきてしまう。そうそれにはどうしても劇場入りしてから三日は必要としたのだ。
 美術部の山内、森、西井、橋本くんたちも一所懸命やってくれる。だから成り立っているとも言える。ほとほと、人の力、それも善意の力によって成り立っていると痛感するが、その分、最高のモノにしようとこちらも必死になる。それがありがたい。誰一人として、この程度でいいや、という人がいないのは、ほんとうに嬉しいことだ。そしてそれが楽しさを倍増させる。

 初日。僕は音響家もやっているので、充分には見ることができないのだが、そこそこ出来は良かったのではないか?と思う。もちろん問題はたくさん、ある。あるが、舞台はきりがない。どれだけやっても終わらない。絶対に終わらない。

 パフォーマーは魅力が出てきた。みんな、出てきた。だから、これから楽日に向かって、たぶん毎回良くなっていくだろうと思う。もちろん舞台なので、そんなことはあり得ないが、そういう気持ちでやれるだろうという感覚がある。

 終わった後、ロビーで乾杯をする。
 素晴らしい初日であったことは、スタッフ、キャストの顔を見れば、だいたい分かる。
 スズナリの市川さん、野田さんとも話をする。こんな自由さを持った舞台はない、と言ってくれるのが嬉しい。自由とは、しかし、非常に大変なことだ、と思う。自由であるためには、常に、自分自身と戦わなければならない。ただ、ありがたいことに、ぼく自身、あまり阿呆なせいか、すぐに忘れる。覚えていても必要ないことはすぐに忘れる。面白いことに、そのくせ、数字だけはキッチリと頭に残って、なぜか忘れないから不思議である、というのはさておき、自由さを持った舞台は、常に最前にいなければならない。だが、その最前とは、決してアバンギャルドであることは意味しない。ぼく自身、アバンギャルドではないと思っているし、かといって、いわゆる演劇でも舞踊でもないと思っている。ではそれは何か?と問われると、混沌とするが、一種の古典の最前線に位置していると言えばいいのではないか?と思っているのだ。

 それから再び、照明調整を図り、終わるともうグッタリ。
by kikh | 2008-02-11 01:23 | 舞台
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