★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
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11/28 BAM初日
 BAM公演、初日が終わった。
 まったく出来がよくない。頭を抱えた。理由ははっきりしている。リズムが悪い。リズムの悪さは、からだの切れから来ている。今日は一日三回もやっているので無理はない。なぜなら最初はテクリハ。次にゲネプロ、そして本番である。4時間半踊っているなんて確かに尋常ではないのだ。
 けれど、それとこれは別で、(まあ別ではないとも言えるのだが・・)やっぱり観客を相手にしている限りは駄目でしたでは済まない。
 もうガックリ。せっかくBAMまで来て、この出来かよ、と気持ちはまったく晴れず、もうどん底の気分。それなのに、BAM側ではパーティをレストランの借り切りで開いてくれると言う。ぜんぜん、行きたくない気分半分であった。

 しかし、行ってみると、人がものすごく多くて、びっくり。そして、あまりに、あまりにあまりに・・・評判が良いのである。びっくりしたなんてもんじゃない。オペラのディレクターからイギリスの銀行の大金持ちやら、ここのディレクターであるジョーメリロやら、みんなに強烈なくらい祝福され、今年、BAMでやった演目のなかでベスト1という人も何人かいたりして、もう驚異的な祝福であった。もちろん面食らった。こちらはズドーンと落ち込んでいるのに、周りは祝福の嵐なのである。もちろんジャパンソサエティの塩谷さんもいるし、ジョシュフォックスもいる。ジョシュはまた延々と讃えてくれ、そしてこの公演がニューヨークの舞台シーンにとって非常に刺激になっているとまで言ってくれる。
 根幹部分で、祝福された感じだった。この作品は10年前に作ったモノだ、と聞いて驚く人も多く、それが今に充分どころか、今でも最先端に位置できることに多くのニューヨーカーの先端にいる人々は感じとってくれたようだ。
 それにしても思い出すのは日本の批評である。そう言えば胸くそ悪くなるようなことを書かれたなあ、と。先端どころか、退行だ、とまで言い切ったKO大学の先生までいたのである。僕はそれからKO学校は嫌いになったので、先生もいい加減な人を雇うべきではないのだ。日本の批評シーンなんてこんなものだから、どうでもいいのだが、それにしても・・・である。なにを見るのか?実に情けないほど、自分たちが退行しているのに気付かない評論家なる人が多い。

 ホテルに戻ってくるが、でもやっぱり演出家としての気分は晴れず。できはよくなかったのだ。

 明日は高校生を相手に舞台を見せる。面白い反応が返ってくると思う。
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by kikh | 2007-11-29 23:45 | 舞台
 
11/26 BAM入り
 BAM入りした。
 BAMにはオペラハウスとハーベイ劇場とふたつある。
 しかし、不思議な気持ちになるのは、ブルックリンになんでこういうものを作ったのだろうか?ということだ。ホテルから劇場まで歩くと、8割黒人、1割ヒスパニックという感じ。とは言え、BAMにやってくる客は、たぶん白人ばかりなのだろうと思う。
 ブルックリンにも危険地帯がある。その一方で、まったく安全な場所もあって、危険地帯はやっぱり危険地帯の匂いをはなっている。

 新調した背景の銀幕がよくない。縫い代が粗いのだ。頭を抱えたが、少しは照明でなんとかしていくしあるまい。だが、やっぱりキッタナイ。せっかくのBAMなのに、との思いだが、ううん。

 ただ、やっぱり至れり尽くせりという感じがある。先日のヨーロッパツアーなど、至れり尽くせりどころか、180度違うような扱いであったので、天国のような気分である。ホテルもしばらくぶりになかなか良いホテルに泊っている。

 劇場の周りもまた、少し寂しい。アフターで過ごせる場所がこれからは必要になってくると思う。
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by kikh | 2007-11-28 01:03 | 日々の記録
 
11/25 やっとNYC
 やっとニューヨーク入りした。明日から仕込みである。
 パソコンも手に入ったので、アップできるだろう。
 今日は疲れ切っているので、ここまで。
 明日は、文化庁の来年度の助成金申請〆切のため、ずっと申請書を睨んでいたような状態。
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by kikh | 2007-11-26 11:28 | 日々の記録
 
本日
 ついに25日、NYC入りする。
 まったく今回の「Ship in a View」稽古はトラブル続きで、ゆえにすべて膿を出し切り、本番ではうまく行くと考えている。
 昔、ベネチアビエンナーレで公演したときは、小川と亡くなってしまった野和田絵里香が妊婦だった。二人も同時に妊婦がいるなんて!と頭を悩ませたが、実は今回は三人もいるのである。女性9人中、3人!1/3が妊婦なんて、と絶句。よって修正はどうしても必要となった。
 「Ship in a View」は制作後、10年が経過する。よくぞ続いている。まさか10年もやり続ける作品になるとは思っていなかったが、10年後にBAMになるとは、とさらに感慨深い。

 ともかく、SFからNYC入りする。
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by kikh | 2007-11-25 09:41 | 日々の記録
 
現在アメリカ
 ずいぶんご無沙汰してしまった。
 パソコンは壊れ、使えなくなってしまっているから仕方がないのだが、手足をもがれたような感じである。
 かと言って、ユーロ高ゆえ、インターネットカフェに入る気もせず、入っても日本語入力ができず、という状態。
 一週間前にアメリカ入りし、現在、サンフランシスコにて「Ship in a View」の稽古中。
 明後日にニューヨーク入りし、BAMでの公演準備に移る。
 まだ日本食は恋しくなっていない。パソコンは代わりを日本から後で公演を見にだけやってくる人に持ってきてもらう予定だから、ニューヨークからはパソコンが使えることになる。
 また、ニューヨークからブログを再開できそうだ。
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by kikh | 2007-11-23 19:48 | 日々の記録
 
ユーロ
 ユーロ高の話は前も書いているが、フランスでまともに飯を食ったら、一食あたり3000円は簡単に超えてしまう。美味い物を食おうなんて思ったら5000円~10000円くらいは簡単に飛んでいく。これで給与はあがっているのか?と思ったら、どこの国の連中も物価だけが上がると嘆く。
 それにしてもユーロが高すぎである。ドルに対しても高い。

 さて、EUがユーロで結ばれるようになって、どこもかしこも「らしさ」が消えていく。通貨がひとつになるということは経済的にも一元化を目指すということで、経済が変わっていけば、当然、文化もまた、同じように一元化に向かう。

 この物価高を脱出し、アメリカでの「Ship in a View」の稽古に入る。今はまだパリだ。

 やっと見つけた日本語の書けるインターネットカフェ。なかなかないのだ。
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by kikh | 2007-11-11 12:32 |
 
フランス
 フランスもどんどん平板化し、アメリカナイズされ、スターバックスが進出し、地下鉄は明るく、蛍光管が使われるようになり、自動販売機が出てくるし、他のヨーロッパの都市と同じようにどんどんなっている。これから確かにどうしてフランスはフランスらしさを保つのかが問われるようになるだろう。地下鉄が明るくなるのは良いけれど、しかし、薄暗さがやっぱりフランスだったのだ。
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by kikh | 2007-11-09 19:38 |
 
ああ、ユーロ高
 上記のパリでの文章は、途中でフリーズしてしまい、1/5しか残らなかった。面倒なのでそこまでをアップすることにしたが、パソコンがもうほとんどダメ。まともに作動することがなくなり、だが、このままアメリカツアー終了までこの状態が続くのはかなり辛い。12月10日頃まで修理にも出せないとなると、あと1ヶ月半以上は使えないことになる。さてどうしようか。
 「うひょひょ」もほとんどアップできないだろう。少なくとも帰国までは、まず機能しない。どこかで修理に出せればいいのだが。

 それにしてもヨーロッパのユーロ高!驚くほどの高さである。電車で18分の距離を移動しようと普通列車に乗っても約1100円くらい取られる。とにかくビックリするくらい高い。日本人の感覚からすると驚くべき高さで、ここではまともにモノも買えないし、飯も食えない。簡単に20ユーロ、だいたい3300円が飛んでしまう。一食に3300円も使えないが、だいたいサンドイッチひとつ買っても3.5ユーロ、550円を超える。これにコーヒーを加えて、7ユーロだとすると、サンドイッチとコーヒーで1100円である。
 とにかく辛いなんてもんじゃないヨーロッパの物価である。もしこれ以上にポンド高が進んでいるとするなら、イギリスなんて行けたものじゃない。未だにヨーロッパでは日本が世界で一番、物価が高いと思っている人が多いが、今、ヨーロッパから日本に来たら、モノの安さに驚くのではないか。そのくらいまるっきり違うのである。
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by kikh | 2007-11-08 22:30 |
 
パリの中国人
 パリにいる。
 しかし、パソコンはほとんど機能しない。今、たまたま起動したので書いている。これから台本修正をしていくが、仕方がないから手書きになるだろう。
 今は、ベルヴィル地区の中華料理屋で書いている。この店には、客として来るのが中国人ばかりである。もう一時間もいるが、次々とやってくる客は皆、中国人。ベルヴィル地区は決して中国人が多い地区ではない。やっぱりうまいのだろう。観光客などはまるっきりいない。
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by kikh | 2007-11-08 22:28 |
 
11/4 オムスク公演終了
 二回のオムスクの公演がほぼ満席のうちに終わった。
 こちらの劇場スタッフや劇場俳優たちが拍手と抱擁で迎えてくれるという非常に嬉しく、素晴らしい反応であった。観客の反応もスタンディングが出ていたので良かったと思う。
 突然、ジャーナリストのインタビューが二つ、終了後に入るなんてことも珍しい。通常は上演前に行うものである。
 ワルシャワでも国営放送が取材に来て、エラク横柄な態度だったのだが、5分間のショーイングを行った途端にガラリと態度を変え、終わった途端にカメラマンはエクセレントと叫び、帰るときは皆、恭しく握手をしていったなんてこともあった。来たときはまったく無視、無言だったのだ。

 チェーホフの国、ロシアでのこの受け方を見れば、「三人姉妹」はどこへ出しても最上級の受け方をするのは間違いないと思う。もちろん日本を除いてだ。日本で公演をするとその反応は悪くはないが、どうもすっきりしない、そういう反応である。すでに10カ国以上で上演して、それも北米、南米、ヨーロッパ、ロシア、アジアと回り、なにゆえに、日本ではすっきりしない反応なのか、それが不思議ではある。

 劇場支配人からはこの劇場での演出仕事を請われた。劇場に来た初日にも言われたのだが、終わった後、さらに感激したようで強く請われた。それはそれで嬉しいのだが、ロシアの俳優や舞踊家たちがどこまでフレキシブルか?ということだ。なかなか難しそうという感想も持っている。ロシア人たちのフレンドリーさと身構える感じが、さて?と思わせるところがある。

 この劇場ではカンティーンを夫婦で賄っているが、この夫婦と13才の息子がまた感動してくれて、最後はシャンペンまで開けてくれた。そう言えば、昨日見た通訳の14才の息子もまた、とっても喜んでいた。2日目は子供たちが多く、やたらと子供に受けていたのも面白かった。この作品は子供から老人まで、そして世界をきちんと股にかけられる珍しい作品であることを再び実感したのであった。

 本日はカラリと晴れ上がった。腫れ上がると、ここが最果ての地なんて言う感じはとんでしまう。だが、だだっ広い道路を見ていると、どうも地理のとらえ方が違うような気がする。道路ばかりではない。全部広い。泊っていたホテルの従業員にこの街の中心はどこだ?と聞いたら怒った風に、ここです!!と言っていたが、どうもベローンと広くて中心という感じがしない。密集しているのではなく、ダラリと中心が広がっているように思える。
 思えば、インタビューに来ていたジャーナリストの出身地はここより北で、さらにさらに寒いと言っていた。流暢な英語を話したが、外国には出たことがないと言う。オムスクでも寒いとき零下40度まで下がるらしいが、このジャーナリストの出身地は零下50度まで下がり、オムスクはだいたい零下25度という感じだけど、私の出身地は普通、零下40度だから約15度くらい違うと言っていた。考えられない世界である。すでに氷点下なのに、今はまだ秋だからぽかぽか暖かいよ、と皆が言う街。
 この街でも反応は同じなのだから、結局、人は同じだなあと思う。

 パソコンがほとんど機能しなくなってきている。たまにしか起動しない。

 明日、パリ入りする。
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by kikh | 2007-11-06 18:21 | 舞台


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