★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
<   2008年 06月 ( 18 )   > この月の画像一覧
 
6/28 ゼミ総会という快楽
 稽古後、ボクの大学時代のゼミの恩師である河村錠一郎先生を囲む会に国立まで行った。
 
 この会が面白いのは、ボクが普段付き合うことのあまりない人々で、世間的にはキッチリしたと思われているだろうが、それでも大学の本流から外れたちょっと変わった連中が多いからである。そもそも、会社の重役から、公認会計士、弁護士、美術館のキュレーターー、ジャーナリスト、翻訳家、大学の先生、建築家・・・・などなど、そんな連中が一同に介するゼミというのは、実に珍しいし、それでいて同じ大学の同じ先生の元で学んだという点では共通項もたっぷりあって、なかなか楽しい会になっている。

 ボクも海外に出ていることが多い割には、ほとんどこの会に出席している。昔、成田空港から駆けつけたこともあった。日本にいるときをねらい澄ましたかのように、会が開かれるし、河村先生というと、ボクの大学時代からのかなり多くの作品を見ている得難い方なので、非常にありがたく、どうしても駆けつけたくなってしまう恩師なのである。

 今から十数年前に先生の人間宣言というのがあったそうだが、それまでは本当に不思議で、ノホホン、ボンボンとして、浮世離れしたところがあった方であった。だから、なんか、適当でいいや、みたいな気分はオレにも非常に合っていて、だから、思えば、あれほど授業に出なかったわりには、このゼミにはきちんと通っていたのであった。
 この不思議な気分は誰に会ったときだろうと思い返すと、今の皇太子に会ったときの感触に似ていることに今、思い当たった。
 河村先生は、なんとも、オカシイ。良い意味でオカシイ。不思議な存在感を持っていると、つくづく思う。

 このゼミの卒業生は、河村先生を筆頭に、みな、年を取らないからさらに面白い。やっぱり少々、浮世離れした人々が多いのである、あるいは、ここではグッと開放されて、浮き世離れしてもいいや、と心を開いてしまうからなのか、どうなんだろう。
 
 終電まで楽しい時間を過ごして、帰宅。
[PR]
by kikh | 2008-06-29 01:24 | 日々の記録
 
6/27 混沌と整序
 自宅の清掃をしばらくぶりに行なった。
 特に机周りがなにがなにやら分からなくなっていて、こりゃあマズイと思い続けていたのだが、毎日やっていればいいことをなにゆえに遅らせてしまうか、などと考えているうちに、再び手はレコードに伸び、このレコードをデジタル化して送らねばと思いだし、再び仕事に向かい、仕事なのか清掃なのか分からなくなってくるありさまだ。そうこうしているうちに、再びやらねばならぬ仕事を思いだし、マズイとばかりに取りかかる。なにをしていたんだっけ、今、と思い起こせば、清掃であった。
 CD周りをやれば、音楽に思い至り、本周りを見れば手にとって読み出し、ガラクタをいじくれば、それをオブジェ化しては楽しみ・・・・いつまで経っても終わらないじゃないか。ドラスティックにやらねばダメなのだ、清掃は。

 思えば、いつまで経っても早くできないのに、パッキングがある。
 海外には年中行っているから、パッキングなどお手のものでなければならないのに、常にああでもない、こうでもないとやっている。こういうことは至って冷徹にやればいいだけのこと。が、そこに仕事が絡むともういけない。海外渡航中にやっておかねばならぬことをいろいろと考えだし、するとそこでどんな資料が必要か、と悩み出す。
 
 清掃が苦手、というのはいけない。男でも清掃好きがいる。たとえば昔はしょっちゅうビデオ制作をやってくれていた佐々木成明さんのうちへ行くと、いっつもキレイ。掃除が趣味のようになっている。掃除が趣味ということは整理好きでもあるわけだから、これは学ばねばといつも思うのである。
 しかし、思えば、作品作りの態度というのと、生活態度や思考方法はどこか一致するもので、ボクはやっぱり整理と混沌こそが面白いと思っている方で、部分的に整理し、あとは混沌のまま放っておく、混沌がなければ、カオティックなエネルギーなど出てこない、だから、混沌と整序は同次元になければならない、などなどと本気で思っているわけだ。周りではいいわけにしか聞こえぬと思うけれど。

 ところが制作者などでこれをやられると困るのである。混沌があってはいけないのが、制作的分野である。

 ボクも、実は作品制作においては、これでいいが、しかし、他の分野にまで混沌と整序を持ち込んでしまうと、これまた困った結果になる。ボクは良いと思っても、なかなか人は良いとは思ってくれないことがしばしばで、それは混沌の道筋を説明するのは、並大抵な努力ではできないからだ。しかし、本来はカオティックな部分を人は持っている必要がある。それがないと何とも無味乾燥な、と感じてしまう。

 いろいろな作家の態度で、あの人は、ああで、この人はこうで、みたいな話を聞くと、常に思うのは作品である。なるほど、あの作品ならそうだろうな。あの程度の作品であるなら、それでできるよ、とか、いろいろと考える。人と作品はまったく切っても切り離せない。作品は好きだが、人はイヤ、なんてことは、本来ならば絶対にあり得ない。なぜなら作品はその人そのものだからだ。
[PR]
by kikh | 2008-06-28 10:40 | 日々の記録
 
6/25 男たちよ、である
 なんやかやと時間が経過してしまった。
 別に忙しいというほどではないのだが、アタフタしている。なかなか難しい問題が起きているのであるが、原因がすっきりとしていれば、ボクはまったく悩まない質である。ところがいったい何が起きて、何の因果でこんなことになっているのか、さっぱり分からないと、やはりシンドイ。混沌とした状態の頭を引きずっているが、そこは生来の忘れっぽさ、あまり根に持たないタイプでもあるために、苦悩なく、そこそこの日々を送ってはいるが、何かにつけてその問題が頭をもたげ、すると再び混沌の際に追いやられることになる。
 本当にヒトは難しい。本当にヒトは困難だ。オレはヒトに対しては半ば絶望しているけれど、それでもその状態を救えるのもまたヒトである、という事実。なんとまあ、厄介な、なんである。

 先日、テレビでアニマル浜口が娘、浜口京子の稽古終わりには、秒数を計って、あっはっはっはっは!あっはっはっはっは!と笑って終いにする、という話をしていたが、これは結構とすぐに自分でやってみると、なるほど愉快になる。顔の形、身体は笑いを心の清涼剤として覚えているから、作り笑いを必死になってやってみると、実に爽快感が増したりするのである。面白いではないか。

 オレは最近、男に絶望することが多いからね、なんとか男たちに向けてのメッセージを発する場を作れないか、と考えている。「男たちよ!」だ。

 稽古はそこそこ順調に進みつつある。
[PR]
by kikh | 2008-06-26 01:13 | 日々の記録
 
6/19 稽古三日目
 短時間ではあるが、稽古が続く。
 さまざまなタイプの人々がいて、なかなか面白い。
 ヤノベミーティングも順調に進み、しかし、量が多すぎて頭を抱える事態にもなっていると思うが、これが実現するとやっぱり画期的だろう。

 この画期的とも言える舞台仕様にするには、なんと言っても肝心なのはパフォーマーである。
 パフォーマーが必死になってくれないと、凄みは当然出てこない。
 バラバラのパフォーマー、ダンサーたちがガンガンと動いていくことで、すべてがうまく回転する。だから稽古は当然、重要である。

 本格稽古は8/4~であるが、その前の探り稽古は単なる探りではなく、方向性をきちんと定めるためにどうしても欠かせない稽古である。

 終了後、数人で飯を食う。本当にあまりないことなのだ。こうやって飯を食ったりするのは。
[PR]
by kikh | 2008-06-20 00:46 | 日々の記録
 
6/17 稽古開始&総会
 本日は「ガリバー&スウィフト」の稽古始め。
 多くが揃った。
 まずは、小手試しのように、動きをチェックしていく。
 歌も歌ってもらう。

 終わってすぐに、ほぼ全スタッフ、外国人を除くパフォーマーが集結しての初ミーティング。
 全部で30人以上集まっての総会はなかなか身が引き締まる思いがする。

 来ていなかったのは縫原&外国人のみで、あとは全員集合。キューバから戻った田中真聡、京都からヤノベチーム、音楽の松本淳一、照明、音響、舞監・・・・みんな揃っている。ここまで集結したことはなかったようにも思う。
 その後は、美術に限ってのミーティングを開く。最終まで。

 とにかく、身がキュッと引き締まり、楽しくなることを今から確信した一日。
[PR]
by kikh | 2008-06-18 08:06 | 日々の記録
 
6/14,15 作業作業
 14日朝4時50分起き。
 山梨の倉庫に一泊二日でパパ・タラフマラ総出で行き、次回G&Sのオブジェなどなどに備えて、撤去、清掃、拡張、さまざまなことを行ない、ホコリまみれ、泥まみれ、ネズミの糞まみれになりつつ、やっとのことヒーヒーと言いつつ、戻ってきたのは、15日の最終電車。
 
 倉庫は生き返ったように空気を孕んでいくだろう。
 
 昨日の夜は、韮崎のゲストハウス「空穂宿」で過ごしたが、いやあ、本当に気持ちが良い時間であった。
 家は、そもそも廃墟だったらしいが、それに3年間、手を入れ、素晴らしい空間に変えていた。時間が降り積もったような家で、だから、そこにいるだけで心が安らぐ。まだ若い、オジイとオカミもまた、時間が堆積したような感覚があった。
[PR]
by kikh | 2008-06-16 01:12 | うひょひょ!
 
6/13 おっと寝坊ギリギリ
 いやあ、今日の朝は焦った。
 10時から国際交流基金の審議会だというのに、目覚めたのが9時。9時13分にウチを出て、基金着9時58分。ギリギリセーフ。
 
 基金の審議をする度に思うのは、根本的なことを変えないとなかなか厳しいだろうということである。「国」を交流によって繋ぐのは非常に大切。だが、同時に、交流のみではなく、そこにはどのように、日本をしていこうとするのか、やっぱりボクは戦略がきわめて大切と思う。その国家の戦略がまったく見えない。
 文化とはなにか?根幹である。その根幹を今のままズルズルと後退させていっていいはずがない。だからこそ、一歩も二歩も踏み出した歩みを今、国は求められている。

 終わってからすぐに、事務所に戻ってきて、再び会議をいくつか。
  
 明日は、早朝より山梨行き。ガチョーンであるので、ちょい早めに寝ることにする。
[PR]
by kikh | 2008-06-13 23:54 | 日々の記録
 
やっと一息
 帰宅後、明日の審議会資料半分まだ見ていなかったので目を通す。
 1時間半ですべて見直し、まあ、整理はついた。

 と、ルーマニアシビウから京都までの道のりのスゴサをふと思い出した。
 
 9日夜中11時に車が迎えに来て、10日3時にはブカレスト着。それから延々と6時間待たされ、やっとのことでモスクワ行きの飛行機に乗る。モスクワまで2時間半。モスクワの寂しい空港で7時間待ち。それから飛行機に再び乗って10時間。成田到着時点ですでにホテルを出てから29時間半。そこから京都のホテルチェックインまでに約6時間だから、まあ、35時間半である。これじゃ、ブラジルまで行くのとなんにも変わらない。いやあ、スゴイ道のり。思えば、そのまま、すぐにレクチャーをし、飲みに行き、深夜1時半まではなんだのかんだのとやっていたのだから、我ながら、あっぱれであった。とひとり、褒める。

 それにしても今回の京都行きは楽しかった。
 なぜかと言えば、やっぱりいろいろな意味で、ヤノベ発見に繋がったからだ。あの年齢で、あのキャリアがあって、ワークショップに完全に参加して、学生たちと一緒に動いてくれるだけで、もう驚きである。みんな偉くなってしまう年である。偉さなどはまるっきり放り投げられるところが逆にエライ!と感動する。だから、それはそれはボクにとっても、まずはヤノベさんと本当にやり出して良かった!これは楽しくなるぞ!一緒に動いていける気分がとっても高まった事件だった。

 さて、明日も早い。風呂にでも入って寝よう!
 
 
[PR]
by kikh | 2008-06-13 02:19 | うひょひょ!
 
6/12 二日間の成果
 昼間、少しだけ京都の町を歩く。
 ホントにおぼろにしか覚えていない。

 それからインタビューなどがあったあと、再びワークショップ。
 やっぱりヤノベさんが面白い。強烈に目立つ。内側にあるなにかがビンビン伝わってくる。

 そして総合的に昨日3時間半。本日3時間のワークショップによって、33分の小作品が出来上がる。面白い。もちろん細かいことを言い出せばたくさんあるが、しかし、充分見れる作品になったと思う。春秋座という劇場の良さもある。場がすでに匂いを放ってもいる。

 終わるやいなや、すぐにヤノベ&ウルトラファクトリーチームにお別れをつげ、新幹線に飛び乗る。帰宅0時近く。
[PR]
by kikh | 2008-06-13 00:47 | 日々の記録
 
6/11 打ち合せ&WS&飲み会

 朝11時からヤノベさんと打ち合わせ。
 冒頭のシーンのアイデア提示があった。これはイメージとは違った。しかし、面白い。なんとかなりそうだと思った。確信というより、閃きである。だが、こういう閃きは非常に大切で、こういうアイデアのキャッチボールが全体を面白くしていく。それもジャイアントトラヤンの真下での打ち合わせで、するとヤノベエネルギーみたいなものをグングン発散されているようで、すごく気分が良かった。いやあ、大丈夫でしょ、と言われるとそういう気になるから不思議である。

 夕方からワークショップを春秋座で行なう。この劇場はなかなかスゴイ。歌舞伎もできる劇場であるから凄くて当たり前なのだが、それにしてもグローブ座より遙かに使いやすいだろう。
 ワークショップの始まりはいつも通り。
 とは言え、ヤノベさんも藤井さんも参加してのワークショップであったが、いやあ、やっぱり年齢と年輪が素敵に思え、ヤノベさんは特にまるでトラヤンみたいでとても面白かった。嬉しいではないか。この頭の柔らかさ。人間は生まれ落ちると同時に頭が固くなっていく過程であるとは思うけれど、やはりヤノベさん、ただ者ではない。学生たちに混じってワークショップに参加する教授がいると思うか。なかなかいない。みんなオカシナプライドとかで、どんどん縮小してしまうが、そこはウルトラファクトリー、二人も参加してくれた。もうボクはそれだけでも嬉しい。
 
 終わってから学生や朝日の記者でヤノベさんを取材しに来ている大久保さんたちと飲み会に行く。これまたなかなか楽しかった。
 いやあ、2日続けて酒を飲んでいる。今も少々酔っぱらっている。
[PR]
by kikh | 2008-06-12 01:34


カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
関連リンク