★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
<   2009年 10月 ( 12 )   > この月の画像一覧
 
10/30 リナ
 なかなか思い通りには進んでいかない。稽古は順調とも足並み揃わずとも言える。リナはバリからやってきたが、オーウェンがビザが取れず、中国で足止めを食らっている。31日には来日予定。11月からは全員入っての稽古となる。相変わらず、リナ、面白い。さすがの凄みをまき散らす。
 松島、タマオともどもアメリカから戻ってきた。しかし、なかなか思い通りにはならない。早く覚えて欲しいが、厳しいようである。まああと一月半近くあるとも、一月半しかないとも言える。どんどん時間は進んでいく。ああ、厳しい。一日も早いリカバーが求められる。

 時間が流れるのは早く、そして遅い。年を取ると時間の経過を感じるのが速くなると言うが、僕は全然、その感覚がない。もちろん振り返れば速くも感じるが、しかし、なんとも毎日がたっぷりしていて、充実を超えているような状態である。だから、羨ましく思う人もいるようであるし、これだけ必死になってやれるのは良いことだろうと思うけれど、しかし、限界もあるわけで、その限界をどうやって認知すればいいか、なかなか難しいものなのだ。
 僕は自分自身が刀剣でありたいような気分に襲われることがたまにある。

 
 
[PR]
by kikh | 2009-10-31 00:58 | 日々の記録
 
10/26 雨か
 今日は雨の日だ。出演者のカエちゃんが長靴を履いていて、その長靴がなかなか素敵な色だったので、ジッと足下を見つめてしまった。
 長靴を履くという習慣を失ってもう何十年にもなる。長靴を履く必要もなくなった。長靴であれば、確かに雨の日は楽だが、ぬかるみもなければ水たまりも大してない。そういう都会生活に慣れすぎるくらい慣れてしまった。つまらないと言えばつまらない。少しは長靴でも履いて雨を味わうのも良いが、一方、雨がザンザン降りにもかかわらず南波のように、傘も差さず、傘が嫌いと言い放つ人もいて面白い。
 長靴文化は遠い昔の出来事で、傘のオシャレもなくなって、今ではみんなビニール傘だ。長靴を履いた昔は確かに水が楽しく、雨もまた楽しかった。長靴を履けば水のなかに入らないのは損だと思った。こういうひとつひとつのモノが語ってくる時間は、確かに長大な時間をも同時に語ってくる。長靴、靴、スニーカー、サンダル・・・それらひとつひとつの指向もまた変ってきた。時間と共に変ってきた。だが、雨の中の楽しみを欲し、雨の中で濡れていく楽しみを見いだし、雨の中で傘を差す喜びもまた、どこか大切な時間であることに思い至ったりする。
 

 今日の稽古を終えると、大雑把に33分。明日までに何としても35分は経過しておきたい。本来は40分を目指したが、音楽の遅れが響き、なかなか動きが出にくいのと、代役代役の負担がとても大きい。
[PR]
by kikh | 2009-10-26 21:59 | 日々の記録
 
10/23 苦悩の日々
 主役不在、その妻不在という状況がまだ続いている。
 これで戻ってきた後、そのための混沌がやってくることを考えるとさらに頭が痛い。そのための時間を割くのは非効率きわまりないが、フウム。松島の役を木野がやっているが、これはどうにも僕が少女役をやるようなもので、イメージとはあまりにかけ離れ、だが、仕方なく、なぜならほとんどのシーンは全員が出ているようなものだから、他の人では無理なのだ。加えて、池野は相変わらず肩が治らない。だからバランスが悪く、よって身体全体に負担をかける羽目になる。
 ベテランと若手の間のギャップが大きいのを実感する。そのギャップをどうやって埋めていくか、結局は自覚しかないのだが、その自覚はベテラン連中だって時間をかけて埋めてきたわけであるから、すぐに何とかせよ、と言っても難しいのは分かるが、かといってノンビリするわけにはいかない。本当に難しい。
 とは言え、全体像はまだまだ見えないが、満紀枝が入ると締まる。それはちゃんと言葉を持っているからだ。最近、ますます言葉を持つことの重要性を認識することが多い。結局、言葉を持っていないと、伸びがない。伸びるためには整理する、言語で整理していく作業が絶対不可欠だろう。

 夜、最終的な打ち合わせをトラフ建築設計事務所と行なう。結構、実感するのは美術家と建築家との違いである。美術家は自分で制作するが、建築家は思えば当たり前なのだが、自分では制作はしない、あくまでも設計である。とは言え、トラフの禿さん、山口さんともになかなかシツコイ。このしつこさは面白い。
 音楽もまだまだ調整が多く、納得行きながらはできていないが、全体の調整を計れれば、面白くなるだろう。どのタイミングでそれができるか、だ。
[PR]
by kikh | 2009-10-24 08:54 | 日々の記録
 
10/18 難しい
 松島とタマオがアメリカに行ってしまったので、稽古をしても気が抜けたようになってしまう。松島は主役だから、その主役が不在ではどうにも頂けない。改めて主役が抜けるというのは、本当にまずいことだと感じた。主役の代役を演助がやったけれど、ウウム、難しい。まるっきり違う。それは仕方がないし、それを言うのは演助に気の毒だけれど、しかし、舞台はインタラクティブなものだからねえ。難しい。
 それでもしょうがないので、稽古を続ける。
 逆に構造上の問題がハッキリしてきたので、これは明日、変更しよう。
[PR]
by kikh | 2009-10-19 01:24 | 日々の記録
 
10/17 TIFF
 朝、稽古をし、昼過ぎから六本木ヒルズの東京国際映画祭の会場に入る。そもそも六本木ヒルズは縁遠く、六本木界隈には来たいとも思わないし、芸能人なんてまるっきり興味なしだから、別段、何にも面白くはない。
 しかし、グリーンカーペットが敷かれ、その上を芸能人たちが歩き出すと、確かになかなか華やかなものだとは感じた。
 今回のTIFFでは「オーシャンズ」という映画のイメージを実際の舞台で表現するということではあるが、たったの一分。これでも相当、長く取ってくれたらしい。けれど、一分と言ったら、あっという間だ。それでアッといわせるには、やっぱり体操選手のような人か、サーカス芸みたいなことでもやらないとなかなか難しいのは重々、承知の上。その上、世界観を同じくしなければならないとなると、まあ、それなりに難しくはあった。
 昼過ぎから始まったこのオープニングイベントだが、午後6時、その最後のトリが「オーシャンズ」、突然、鳩山首相が来ることになったとかで、私たちのグリーンカーペットでの移動はなくなり、舞台のみになってしまった。その舞台がたったの一分。もちろん問題もあったけれど、それなりには見せられただろう。しかし、終わりが分からなくなってしまっていた。音楽を切らず、明かりも残っていたので、誰もが拍手をするチャンスを失ってしまったのが残念だった。

 終わるやいなや、六本木を後にする。どうも六本木というところは居心地が悪い。あまり長居したくない場所である。

 戻ってくると、加藤和彦の自殺のニュース。自殺しそうかしそうにないか、それは分からない。しかし、「音楽でやることがなくなった」と遺書にあった、との話が伝わった。思えば、そう言うときが来るのかも、と、感じ入ってしまった。加藤和彦はそれでも音楽界では延々と最前線を突っ走ってきたわけだから、まあ、良いか、とも思う。結局、死は死神に魅入られた時に訪れるのだろうね。加藤のアルバムを追悼がわりに聴く。
[PR]
by kikh | 2009-10-18 00:47 | 日々の記録
 
10/16 パンク&東京国際映画祭
 「パンク・ドンキホーテ」の稽古。このような混沌としたシーンがある作品で、不在となる人物が出てくるとなかなか厳しいものだ。ましてや本日から11日間、主役の松島がアメリカ行きのため不在になり、次回からはアラタマもまたアメリカ行きのため不在。いやあ、キツイ。石本カエちゃんも欠席、白井は早退だったから、やり繰りが大変だった。とにかく、通しを行なうのがなかなか厳しい。
 今現在、ほぼ23分くらいは形にはなっている。しかしながら、代役代役でやっていかざるを得ないため、彼らが戻ってきてからがまた、大変になる。要するに、ずっといる人間に負担が掛かってくるというわけだ。今回の作品は強烈に演劇的であり、舞踊的である。変だ、おかしい、不思議だ、いつもこんなことを考えているの?等々、かなり不可思議な作品になりつつある。だから、やっていてもますますオカシイ。オカシミがたっぷりである。

 「パンク・ドンキホーテ」の稽古が終わってすぐに、東京国際映画祭オープニング映画である「オーシャンズ」の配給元のギャガの方やら、制作会社の方々が大勢、来られて、オープニングセレモニーを飾る一分間の舞台のブレゼンを行なう。たった一分。されど一分。このたった一分の作品はもちろん「オーシャンズ」と連動していなければならない。みなさんにはかなり気に入っていただけたようだ。明日、午前中にもう一度チェックする。少し問題もある。
[PR]
by kikh | 2009-10-16 23:45 | 日々の記録
 
10/14 「パンク・ドンキホーテ」&東京国際映画祭
 東京国際映画祭のオープニング演出をすることが決定したため、バタバタとしている。
 朝から夕方まで「パンク・ドンキホーテ」の稽古を行ない、夕方から東京国際映画祭のオープニングの稽古をしている。オープニングと言っても、「オーシャンズ」という映画のイメージから、一分程度の舞台を作り、あとは導線が華やかになるように演出するだけなので、大したことではないと思ったら、なかなか大変である。
 
 一方で、「パンク・ドンキホーテ」の方もガンガンと進めざるを得ず、よってかなりキツイ。
 「パンク・ドンキホーテ」は、関口が入ってきたので、進められると思ったら、今度は松島とアラタマがいなくなる。なかなか進まない。今日は外国人以外全員揃ったので、まずはどんな感じか見るのに最適で、よって制作も全員見に来ていた。たったの15~6分程度ではあるが、面白くなってくることは間違いないと思う。

 東京国際映画祭の方も、もう3日後には終わっている。きっと、こちらも、面白くなるだろう。
[PR]
by kikh | 2009-10-14 23:52 | 日々の記録
 
10/12 藤井氏の生存確認
 音楽家の藤井君との連絡がパタリと途絶え、非常に困ってしまっていた。ウィーンとジョグジャに行くのは良いが、この稽古佳境の中、連絡すら取れなくなるのは、とても精神的に悪い。もう、最悪の事態まで考えざるを得ず、その場合、音楽家を変更する必要すらあるのではないか、とまで考えた。ある曲などもう、三週間前から明日、送ると言われ続け、未だに手に入らないのである。いやあ、困っていた。
 音楽は、雰囲気を決めるところがあるので、それ抜きで稽古をすると無駄が出ることも充分あり得るのである。

 今日のミーティングも一週間くらい前から決めてはいたが、連絡が途絶えたまま。今日の昼まで連絡なし。昼になって無事帰国したことを知った。ジョグジャでは停電は起きるし、ネットは繋がらないし・・・と木野には言っていたようだったが、しかし、ジョグジャの事情は僕はよおく知っているので、そんなバカな、唖然!と思う。ジョグジャは観光地だからねえ。ソロとは全く違うのです。ジャカルタよりもネット環境はいいのです。と、思うけれど、そこを突いても仕方がないので、はいはい、と聞いておく。
 まあ、本日からの奮起に期待するばかりである。アランは順調に進んでいる。
[PR]
by kikh | 2009-10-13 18:00 | 日々の記録
 
10/9 音楽の遅れ
 藤井音楽の遅れが、非常にマズイ事態へと発展しつつある。
 海外に出ているのは良いが、それゆえに遅れられると、全員が身動き取れなくなっていく。それが最も困った事態になる。頭が痛い。
[PR]
by kikh | 2009-10-10 09:30 | 日々の記録
 
10/7 稽古開始3日目
 10月3日に戻り、4日は僕の大学出身ゼミである河村錠一郎ゼミでは卒業生による「芸術と社会」というオフゼミ会が年に2回開かれている。とは言え、今回で、まだ3回目。初回に僕は発表する予定だったけれど、父の死と重なってしまったため、今回、発表することになった次第である。僕は「舞台芸術と社会」というテーマでの発表を行なった。発表と言っても、別に特別、何か調べて発表するわけでもなんでもなく、常日頃考えていること、感じていることなどを話すだけだから、まったく難しくない。
 そうは言っても、僕の前に発表したのが、陣岡さんという国立美術館のキュレーターをやっている後輩で、彼女のいかにも学術的な発表に比べると、何ともヤクザな発表で、どうにもこうにも勢いで押し通したようなところがあって少々、恥じらいがある。しかし、卒業後30年もして、こんなゼミ発表を行なっているというのは何とも微笑ましいではないか。こんな学校、こんなゼミはそうそうあるものではない。河村先生ももう73歳になられたと言うので驚いたのだが、これは先生の人徳ということだろう。しかし、もちろんそればかりではない。集った面々、特に一期生がみな熱心で、僕よりもずっと年下の方々がまた、一所懸命であるために生まれる会なのである。良い面々が集まったと思わざるを得ない。ついつい遅くまで飲んでしまう。

 5日からは「パンク・ドンキホーテ」の本格稽古が始まった。ガンガン行かねばならない。目標は11月27日くらいには全部上げることだ。しかし、藤井君の音楽がかなり遅れているのが問題。美術もどこまで進展するか、予算の問題が引っかかっている。
 
 楽天がCS進出を決めた。これはメデタイことだ。5年前に新生球団として誕生したばかりのとき、あまりの悲惨さに誰もが顔を歪めたに違いない。そして球界は、新生球団のバックアップをしなかったことが印象深かった。そうして努力努力で何とか、ここまで来たのである。人でも組織でも育てるのが苦手なのが日本だ。周りは勝手にやれ、と放っておく。楽天には楽天でなければ、生き返らなかった選手が何人もいる。岩隈のようなエース級の投手が楽天に来て味わった悲哀も昨年の快挙で少しは溜飲が下がっただろう。しかし、今年は2位を確保しようとしている。人はある程度は生きるも死ぬも環境である。厳しい環境になかったら、人は育たないと同時に脱落者も大勢いるものだ。ということは、結局は根性と先見の明があるかどうか、人を信じられるかどうか、それに掛かっているのではないか、と思う。

 
[PR]
by kikh | 2009-10-08 00:33 | 日々の記録


S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
関連リンク