★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
10/2 多摩美WS終了
 多摩美でのワークショップの発表を終える。
 三日間で、全9時間、実際には10時間のワークショップで時間的には短く厳しかったが、楽しい時間となった。基本に据えているのは「ゆっくり動く」ワークショップである。ゆっくり動く、それだけの事でどれだけ多くの事に気づくことができるか。人が日常、感じ取っている時間と別時間に生きるだけで、見えてくるものは非常に多い。この基本に別の時間軸を持った事象を加えていく。つまり身体と時間を相対化できる環境を与えることで、自分自身への気づきを深くしていくのである。
 美しい作品になったと思う。身体が感覚体となっていくとき、どれほどの深さ持ち得るか、それを毎回、このワークショップでは気づかされるのである。だから、面白いし、いくらやっても飽きることがない。

 終わってから、若いみんなと飲み会に行く。元気な連中が集まっていたので、これも楽しかった。どうもどんよりとしている若者が多いが、ワークショップ後だったせいもあると思うが、清々しいくらい元気だった。終電近くで帰る。
 
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# by kikh | 2010-10-03 08:34 | 日々の記録
 
「スウィフトスウィーツ」東京公演終了
 東京での「スウィフトスウィーツ」公演が終わる。
 終わるとすぐ、次のソウル公演に向かっていく。ソウルの方が劇場は広いのでやりやすいだろう。せんがわは狭さの難しさがあって、なかなか大変ではあった。もちろんピタリと嵌めたけれど。芸術監督のペーターは、いかにせんがわ劇場と「スウィフトスウィーツ」がピッタリであったかを語ってくるが、僕には少し狭いと感じられた。しかし、狭い分とても親密な感じもあって、良い感触ではあった。
 ペーターとのトークのかみ合わない感じがとても面白いとの話を結構、きいた。僕も確かに、トークの最中、戸惑い通しだった。一言で言えば、これ、どう答えれば良いんだろう?という疑問が次々とわいてくるのである。たとえば、劇場のサイズもそうだし、この作品は小池さん自身のことですねえ、と言ったりすることに対し、僕としてはそんなフウにはまったく思っていないので、ああ、そうですか?そんなことないでしょう、という具合にほとんど否定に回るという羽目に陥ったのであった。

 客席はほぼ満席状態が続いた。楽日は入りきれず、帰さざるを得なかった方々が結構多くいて、かなり心苦しい思いであった。自由席の難しさはそこにある。

 公演が終わる日に雑誌、イラストレーションで葛西薫特集が組まれたということで、見る。するとパパ・タラフマラのポスター、チラシ、アイデアなどなどが次々と出てくる。葛西さんとももう、相当長い。14年か、と思って驚く。14年も一緒にやっている。やはり面白い。アイデアが飛んでいくのが本当に面白い。

 
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# by kikh | 2010-09-30 15:24 | 日々の記録
 
9/26 4ステ目
 連日、満席であるのは嬉しい。
 ただ、今は音楽のことで韓国のウジョンさんとやりとりを続けている。まだ気に入らないパートがあるのである。
 
 舞踊批評家は舞踊にしか興味がないから、気の毒なほど世界観が狭い。世界の見方が、どんな踊りかしかないのである。批評家の批判をすると、我が制作部から文句を言われるので、言いたくはないが、それにしても酷いと常々、強烈に感じているのでついつい苦言が出る。頭が硬直化した人たちが、しかしながら、専門家として幅をきかせることになる。
 文化庁ではアーツカウンシルを作る構想があると言う。だが、誰がやるの?となると、非常に息苦しくなっていく。つまり、そうした狭義の世界に生きる専門家がそうした職についていくわけだ。硬直化した人たちが今度は専門家としてさらに発言力を増すとは、と、どうにもこうにもため息しか出ないのである。

 27日は楽日だ。また、再び別作品について考え出している。
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# by kikh | 2010-09-27 14:39 | 舞台
 
9/25 3ステ終了
 公演が始まって、3ステージが終了した。
 みなさんからはお褒めの言葉を多々頂くが、でもやっている側としては、なかなか完璧にはいかない。「完璧」にはできるはずもないと思わないでもないが。
 「風の旅人」の編集長の佐伯さんがブログで「スウィフトスウィーツ」について書いてくれている。是非、一読、頂きたい。

http://kazetabi.weblogs.jp/blog/

 作品を制作している側は、当然、あらゆる部分に意味がある。しかし、意味というのは、最初から分かっている意味もあれば、あとあと付いてくる意味もある。もし、僕がそこは黄色だ、と選択したとしよう。そのときは感覚的に選んだということなんだが、だが、選択に至るには、単に色味がきれいとか、好きとか、感覚パートを超えて、自身の中では何かしらの意味を見いだしているものである。意味が最初からあるとは限らない。あ、そうか、この意味はこうだったのか。と後追いで知ることもままあることだ。

 舞台芸術は流動するものである。定着がない。その定着のなさをどうやって認知に至らせるのか、これが私にとっての大きな課題である。
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# by kikh | 2010-09-26 10:45 | 舞台
 
フウム
稽古も残り3日間となった。そこで、良くなっていればよいが、良い面、悪い面が明確に出てきてしまった。明日の稽古はこの悪いところを修正する作業に終始するだろう。単純にカットすれば良いだけなのであるが、なんとも不思議な感触。
ただし、午前中はいっつも眠そうで、まともに働けないヨンスンがここに来て良くなり出している。
まじめな女性たちがいまいちパッとしない。まあ、イェナは風邪を引いて熱があると言っていたこともあるだろうが。白井は当然のように高いレベルを保っている。
明日が勝負だな。
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# by kikh | 2010-09-20 00:50 | 日々の記録
 
9/15 やっと
やっと、ある程度、最低限納得できるレベルには来たかな、という感じではある。
先日は、バリでもトップのガムランカンパニーであるスダマニ一行が稽古見学に来ていったが、まあ、問題が多い稽古ではあったにも関わらず、みんな相当、感銘を受けてくれたようではあった。しかし、当然、そこの地点では満足できるにはまったく至らず、なんとか数日掛けて、問題点を取り除いてはいった。どうしてもこの詰め作業に時間がかかる。ほんの数秒、数十センチを動かす作業の連続である。

毎日、細かく細かく考え続ける。しかし、作品なんてのはおおざっぱにでも出来てしまう。出来るか出来ないかではなくて、何を出したいかでしかないのだし、自分にとって常にそれで良いのか、と問いかけ合う問題である。

今が合格か?というとそんなことは当然ない。やっと入り口だと言う感じだ。残りの5日間の稽古で、詰めに詰める作業を行うようにする。衣装も着け続けて出来るので、非常にありがたいし、出演者たちも身体にどんどんなじませられるだろう。

舞台は慣れてナンボである。オブジェもギリギリで制作されても結局、パフォーマーは慣れていないから、見栄えが悪くなるばかりである。だが、こういうことをオブジェ作家はなかなか分かってくれないのだ。自分の作品が出来た!と喜んでいるようでは、舞台はダメなんである。
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# by kikh | 2010-09-15 23:30 | 日々の記録
 
9/10 残り1分強
 時間が結構、かかっている。とはいえ、残り1分強というところまで来ている。明日か明後日には上がるだろう。そこからは練り込んでいく。もちろん今までも練りに練って来ているが、それでもほんの微妙なところが雑なところがある。この雑な面を取り除く作業に実は時間がたっぷりあるのである。
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# by kikh | 2010-09-11 11:56 | 日々の記録
 
猫と杓子と
政治家と官僚に対し、一般的に信頼感は限りなくゼロ。
やっていることが話にならないからだが、その人たちがこの国の舵を握っているのだから、よくなるわけがない。そしてその人たちを選択するのが我々だということは、我々のしょうもなさを国全体が現していることになるけれど、それにしても信の置けないのが普通で、信なんて言っている方が異常な社会となってしまった。
すべては、売れるか売れないか、知名度が高いか高くないか、誰でも分かるか分からないか、そんな程度で決まっていく。ため息しかでない。そして知名度が高く、誰でも分かるものほど、猫も杓子もすり寄って恥ずかしげもない。
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# by kikh | 2010-09-06 16:41 | 日々の記録
 
9/2 今日の稽古
 8/31の稽古はボロボロで、何じゃこりゃ、と思っていたが、今日の通しはかなり良くなっていた。何が問題なのか、いやはや難しい。30年もやってきているが、やっぱり難しい。毎回、良い、なんてことは不可能であろう。

 毎回の稽古場はかなり冷えている。パパ・タラフマラの面々だけだとこんなに冷やすことはあり得ないが、思えば、冷やせば汗をかく量が少ない。少なくて済むのだから、体力的には温存される。汗をあまりかかないのだから、身体が冷えることもあまりない。だから、実はよほど効率的かもしれないと思う。パパ・タラフマラの面々は汗をガンガンかくから、28度くらいで稽古をしたがる。汗をかいたあとで冷えないためだ。だが、28度の稽古場は暑くて、頭はボウとし、効率的ではないし、汗をかきまくるから、体力の消耗度も激しい。演出家にとっては、当然、涼しい方が頭は冴えてくるから良いに決まっている。
 
 「スウィフト・スウィーツ」は55分が形になってきた。残すところ7~8分と言ったところだろう。9/12日くらいまでに全部を上げて、練り込みに入りたい。
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# by kikh | 2010-09-03 08:35 | 日々の記録
 
8/31 8月も終わり
 もう8月も終わりだ。そして徐々に徐々に日本全体が崩れていくように感じられる。
 良くなっていく感触がない。それがどんどん希望を失わせていく。誰も彼もが「矜持」がない。目先を追いかけて、追いかけ続けて、いつの間にか、How To ばかりにしか目がいかなくなり、それが一義のように考え出す。舞台芸術家であるならば、まずは舞台の内容を上げることを考えるべきだろう。しかし、それがまったくない。そして政治的力を持つと、今度は金が付いてくる。名声が付いてくる。情けないことこの上ない。
 真っ先に行うべきは、いかなる新しい世界を切り開くか、そこにこそアートの宿命がある。そんな宿命など捨て去られて目先の小さな相違を最大限に膨らませる技術だけが取りざたされる。おかしい。やっぱりおかしい。

 今になって、「白雪姫」にも大問題が生じた。あり得ないような問題で、これに関しては細かく書くことは差し控えるが、僕は怒り心頭である。ひでえもんだ、と思う。

 今日の「SS」稽古は、実にダメ。全然ダメ。稽古というのはまったくコンスタントには行かない。そこが難しい。
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# by kikh | 2010-09-01 07:15 | 日々の記録


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