やはり街の変わりゆく風景を見るのは面白くも、憂うつである。それが良い方向ではなく、寂れる方向に行くのは、どうにもこうにもやるせない。
日立の駅前に出ても喫茶店らしい喫茶店さえなくなってしまっている。飲み屋はあるが、カフェなんてなく、歩いてみてあった喫茶店は「ウィーン」と「ナポリ」であった。このネーミングがまた、寂しさを誘う。
正月だからということもあるだろうが、ほとんど人通りがない。駅前の物々しい建物の間を冷たい風だけが吹き抜けていく。その上にポコッと載っているような雲がやけに光り輝いている。
マクドナルドではネットができるので入る。そこは確かに人がいっぱいで、今までどこにいたのだろうと思うような人出である。
夜、帰京する。東京に来ると、やはり東京のまばゆさが重い。