人気ブログランキング | 話題のタグを見る
★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
3/15 ハワイ島
 今回のハワイ島への旅は、台本を考えるための旅である。そのために、二点、テーマとしていることがある。ひとつは圧倒する自然の力。もうひとつが日本から出ていった日系人たちがハワイに棲みついた、主要な街、ヒロを見、日系人経営の施設を見て、感じとることで何か発見したいと思ってきたのである。だから、結構、日本食のレストランに入ることが多い。日系人経営のホテルに泊まり、日系人経営のレストランで飯を食う。どうせアメリカンレストランに入ってもほとんど気に入らない、という現実があるにはあるが、今回はそういうことではない。
 圧倒する自然ということで言えば、溶岩流の凄まじさ、まったくブルーハワイにはほど遠い雨ばかり降っているヒロの天気。これは東海岸側のヒロ、中間地帯のワイメア辺りからノースコハラを回ってサウスコハラあたりに来ると如実に分かる。ワイメアから山を通ってハワイ島最北端に向かう時、峠の辺りで見れば天気の違いは明白だ。真っ青のコハラ、雲に覆われている山岳地帯。このまま、東側は雨になる。西海岸、それも北の方はカンカン照りで、一気に暑さが増してくる。そして、また、ヒロは何度か大きな津波に襲われ、多くの人が死んでいる。だから、多くが高台に住む。人はいかにして自然と折り合いが付けられるのか、経済難民、あるいは経済的向上を考えてハワイに移住し、ヒロを住処とした人たちがなぜ、生命の危険を背負いつつも逃げ出さずに、居続けるのか?それはやはり脱出願望は、いつ来るか分からない自然の脅威を感じ、生命の危険を感じる以上に、経済的苦境を乗り越えようとする力、つまり自分自身の力で何とかしようとすれば出来るかも知れないという希望によって強く生まれてくるのだろうと思うのである。
 ヒロからキラウエア火山に三日間通った。溶岩が海に向かって流れていく流れがそのままの形で残っている。それは凄まじい形状で、蛇がとぐろを巻き、大蛇がのたうち回っているような形であったり、黒い塊がぼたりと落ちたままの形であったり、それは圧巻である。ある溶岩流の陰でひっそりと動物の骨を見つけた。それほど大きな動物ではない。黒い溶岩の奥でひっそりとしている白い骨だ。
 ハワイ諸島で最も高い山、マウナケアにヒロから向かい、オニズカインフォメーションの麓近くでのモノスゴイ霧。だだっ広い舗装路が走るが車はほとんど通らず、見渡す限り舗装路と霧しか見えない。まったくの地獄の風景というか。
 ハワイはブルーハワイどころではなく、まるで地獄巡りをしているような気になってくる。
 このブルーハワイは、確かにサウスコナ~カイルアコナのあたりにある。しかし、典型的なリゾート地で、まるっきり立ち寄る気さえ起きない。グルリ、車で走っただけで嫌になった。カンクーン、コパカバーナ・・・みんな、同じだ。そしてだいたいだらしない顔をした白人と金持ちの東洋人がいる。
 昨日、チェックインしたのはキャプテンクックというところにある日系三世が経営するホテルである。そして飯を食ったのはそのホテルから3マイル(5キロ程度)くらい離れた日本食レストランであった。このホテルの入り口の感覚は古い日本が息づいていて、なんともすがすがしく、そして複雑な気持ちになった。
日本食レストランの女将というか、日系一世のおばあさんがレストランにいて、彼女は102歳だという。かくしゃくとして、どう見ても85歳くらいにしか見えないが、ハワイにやってきたのは1929年だというから80年前だ。80年前からずっとハワイ島にいる。
 このホテルは実に安いが、実に過ごしやすい。ホテルはなんだろう、決して豪華な、良いホテルではなくても、品格がある。安ホテルだが、この気持ちのいい品のあるホテルにいると、日系の経営者の心意気が伝わってきて、とても元気になってくる。やっぱり人は品がないとダメだと思う。品格は生き方から生まれる。
 明朝にはハワイ島を発ち、帰国するが、最後の夜が、このすがすがしいホテルだというのがとっても良かった気分にさせられる。
by kikh | 2009-03-16 06:03 |
<< hawaii 3/12 ヒロ⇒ワイメア >>


S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
関連リンク