今日は、相当数の写真を見た。まあ、自分自身のモノなんだけれど。撮っているときはたいした枚数ではないように思っていても、積み重なると大変な数になる。半日は見続け、そして写真展のための選択。
いいと思っている写真でも、選んでいくと選に漏れるものが出てきたり、全然いいと思っていなかった写真が、時間とともに良くなってきていたり、面白い。時間というのは何だろうなあ、と感慨に耽ってしまうのである。いい悪いという判断が変わってくるから面白いのだ。それが味というものかもしれぬ。
しかし、今は味などと言っていられる時代ではなくなり、瞬時に良い悪いの判断を下さねばならない時代になっている。
そうすると当然、わかりやすく、瞬時にポンと膝を打つ作品に目がいくのも仕方がないとは言えるが、なんとも味気ない。味気ないものが常になってくると、人間も味気なくなるというものだ。それはそうだ。そういう教育をずっとされてきて、新しく感じ取る感性などなかなか養えるものではないからだ。
ああ、味気ない、味気ない。そんな世の中にはしたくはないものだ。