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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
9/22 K2を見に行く
 さて、このカシュミール地方にまで来ているのだから、一目でいいからヒマラヤの高さを感じたいと思って、世界第二の高峰KⅡを見に、山に登ることにした。
 が、相変わらず、時間に、この人たちはルーズで朝9時半発と言っていたのが、結局、11時近く。これじゃ大して山にはいられないだろうと思っていたら案の定。とは言っても、見るだけの旅であるからたいしたことはないのだが、まあ、それも良しとしよう。
 で、足を使って登る、その麓まで来ると、インドのしょうもないヤツの常なのだけれど、今回の案内人の、俺の嫌いな、あの初日のサーバント野郎が「カシュミール女を世話してやるが、どうだ」ときた。それも昼飯を食っている場所の家族の姉妹のことである。その兄弟は僕らと一緒に登るのだ。後で、その兄弟の方から、生活の事を聞いたが、冬になると、食うモノもなくなり、2,3日、飯も食えずにただじっとしていることも珍しくないという。こいつも何かあるとマネーマネーとうるさかったが、それにしても、姉妹を前にどうだ、と言ってくるヤツの気が知れない。こういうこともインド人はウンザリなんである。インド人のこの手が実に多い。そしてだいたいこういうヤツに限って、必ずと言っていいほど、日本人の女をガールフレンドの一人にしている。そしてインド人のち○ぽはでかい、日本女の○○○は小さいとか、そんなことばっかり言っている。冗談にしてもゲスっぽくて気分が良くないし、腹が立ってくるんだが、事を荒立てても仕方がないので黙ってはいる。けれど、いい気分でいられるわけがない。そのくせ、すぐハッピーかハッピーか、と聞いてくる。僕はOKとしか答えない。ハッピーのわけがないだろう。鈍感野郎め、とののしりたくなるが、喧嘩しても仕方がないので、沈黙だ。

 K2はどうでも良かったが、山道途中で会ったジプシー親父が実にいい顔をしていた。何も言葉は交わさないが、というより言語もヒンディー語はほどんどダメで、・・・語を話すんだ、とはガイドの話。でも、彼とは何度も握手をし、彼もほとんど見知らぬ俺だけにリンゴをくれたりした。このリンゴの味は絶品だった。見た目はよくないが、こんなに美味いリンゴがあったのか、というくらい絶品のリンゴだった。
 山の上で会った、同じくジプシーのジイサンもなかなかいい顔をしていた。この険しい山で暮らして老人になっている。思えば、僕から見ると、到底想像がつかない。山道はとても険しくて、一緒に登ったイギリス人はほとんどダウン寸前であった。この山道を毎日、上り下りし、羊や山羊を飼って移動していく生活である。もちろん病院もなければ、食うことに困ることだってたくさんあるだろう。その中で老人になれた、ということだけでも、自然に感謝する気持ちは深く芽生えるだろう。
 登り道では、少しだけ馬のお世話になった。馬に乗って登るのをトライしてみたが、いやあ、凄い。大変な急坂である。その急坂を馬は人を乗せて登るのだ。桶狭間の合戦では信長軍が一気に崖を馬で走り降りるということだったけれど、馬の能力というのは凄いものだと、こうやって乗ってみると実感する。
 降り道は、地元の青年と一緒に降りたのだが、ものすごいスピードで降りて行く。とても付いていけない。何を言っているか、ほとんど理解できないような英語なのだけれど、べらべら喋っている。喋り続けている。けれど、こちらの聞いたことには、ほとんど答えられない、つまり聞いても何のことやらさっぱり分からないのだろうと思うが、それでも勝手に英語らしきもので喋り続けるのはたいしたものだと関心。もう足はパンパンに張って、足首も痛み出し、膝はガクガク、なのに、この人はスローリースローリーとか言いつつ、いつの間にかドンドンスピードアップする。ぐらりとふらつくということもない。僕はふらつきまくりだ。歩き方を見ていると、やっぱり無駄がない。山道を歩くにはどうしたらいいか、知った歩き方である。ほとんど毎日、上り下りしているから、当然、歩き方は上手に決まっているが、どこをどう歩けばいいか、リズムと共に身体に刻み込まれていることに感心した。

 戻ってくると、ここのマネージャーの兄という人が、画を売りに来た。
 素晴らしい、美しいを連呼していたが、全然、たいした画ではない。「正直言って、いい絵だとは思わない」と引き取ってもらった。こういう物売りが実に多い。尋ねてきては売る。この日、同じハウスボートに宿泊することになったスペイン人カップルと飯を食ったが、彼らは宝石を買ったそうだ。でも、彼らも結構、文句タラタラだった。
 彼らは3ヶ月半旅しているのだとか。もうタイ、マレーシア、オーストラリア、シンガポールに行って、インド入りしたのだとか。インドは気をつけろ、と注意してやると、もう肌身に浸みているようで、それから一気に彼らの身の回りに起きたことをべらべらと喋りだした次第。その中で、昨日のニューデリーステーションの様子を聞いたが、やっぱり相当、危険な状況になっているようだ。暴動は収まらず、何が起きてもおかしくない状況が続いているらしい。

 ともかく、インドは人間を見るには最高の教科書である。
by kikh | 2006-09-24 21:00 |
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