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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
1/17 デリー→ムンバイ
 本日、朝、デリーからムンバイ入りした。

 またたく間に、時間が過ぎて、デリーでの公演が終了。カーテンコールを一回、行って後、だいたい「三人姉妹」のコールは4~5回には及ぶのだが、すぐにマイクを持ったNSD(National school of Drama)の方が出てきて、ぼくを呼び上げ、壇上で、楯と花束を渡されたのにビックリ。みなは袖で待機。が、そのまま、出番はなく、ぼくたちにとっては非常に不思議な終わり方であった。
 終わってから、今回の主催者であるNational school of Dramaの教授たちに招待されて、インド料理屋へ。初日は大使館の招待があり、実は本日はムンバイフェスのオープニングの日に当たるとのことなので、またまたムンバイフェス主催のレセプションがあり、明日は領事館主催のパパ・タラフマラレセプションがあり、その翌日はまた、別のレセプションがあり、と、連日のレセプション攻めである。結局、照明、音響、舞監は仕方ないにしても、他の連中は、ほとんど自分たちで飯を食うことがなく、いつも招待されているような感じである。

 相変わらず、インドに来ると血が騒ぐ。今回はまったく別個の枠組みなので、かなり守られている感じがあり、それなりに気分はよく動けているが、それでもなにがなんだかわからないうちに動いていく。誰を信用したらいいかもはっきりしない。インドをどう思う?とNSDフェスのコーディネーターから聞かれたので(彼はベルリンやベルギーで舞台関係の仕事を長くしてきたらしい)、嫌悪しながらのLOVEだと言ったところ、当人もわかる、そうだよね、と言っているとおりで、ここは日本とは対局にあるのだ。
 やっぱり人ばっかりで、それがもうゴミ屑のような扱いをされているのもしばしば見かけ、その一方で、今日のムンバイフェスのオープニングイベントなどを見ると、一般の連中は座席の前の方に座っていても、ひと言のアナウンスでさっと立ち退き、そこにズズズッと金をいかにも持っている風のインド人たちがドドッと押しかけてくる。インドにはものすごい差別もあるが、総体としては凄まじいばかりのエネルギーが押し寄せてくる。
 これはどうあっても日本はかなわない。もう保守的になって、あとは落ちるばかりの日本。もし、そうでない状況を作ろうとするのであるならば、総体としてのエネルギー体にならなければならないのに、エネルギーに溢れている人はほんの少ししか見かけない。みんな、人の悪口は言うけれど、自分はさておき、と括弧に括ってしまう。やっぱりこいつらと渡り合うには、渡り合うだけの力を誰もが持たねばなるまい。
 ムンバイフェスの屋外オープニングイベントはインド門の前で開かれ、そこにさまざまな出し物が出されていたが、驚いたのは日本の子供たちがソーラン節を踊ったときだ。もう、子供たちは腰が据わらない。フニャフニャしている。下手くそというよりも、ここまで身体がダメになっていることにビックリしてしまった。

 とにかく、デリーではいつものように絶賛され、ムンバイに移ってきている。18日、本番初日だが、さて、どうなることやら。もうメチャクチャだ。仕込みが全然、間に合っていない。
by kikh | 2008-01-18 13:06 | 舞台
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