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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
4/24 クラビ→バンコク
 クラビもプーケットも、数年前の津波で大打撃を受け、死者数もかなりの数に上ったはずだが、もはや、そんな面影はどこにもない。唯一、ときどき、Evacuation Area と書かれ矢印の記された看板が立っていて、そこに津波の画が描いてあるくらいである。
 だが、それは当然、見かけであって、それを体験した人々の記憶には強く、深く刻み込まれているのだろう、そんなことを思いながら、人々を見ていた。とは言っても、人は辛い記憶は覆い隠そうとするもので、誰もが明るさを精一杯振りまきながら、その土地から離れずに生きている。土地から離れないということは、当然、記憶と共に生きなければならないということだ。神戸の地震を経験した人は、その瓦礫と死者の記憶から逃れられないように、クラビの人々もまた、精一杯の努力で今を生きているのだろうと思う。
 土地の記憶。そんなことをずっとフォークナーを読んで、考えていた。
 ボクの作品は、昔々、無国籍といわれた。自分ではなにを言われているのか、さっぱり理解できなかった。無国籍の舞台?無国籍とは土地の記憶がないということである。しかし、そんなことがあり得るわけがない。みな、自分が肌で感じたことがないものを無国籍とか、あるいはエギゾチズムで感じるようだが、それはただ知らないだけかも知れぬ、と思うのである。
 ボクが育った土地は、決して無国籍ではない。だが、確かになにか変に新しく、変に乾いていて、変に土着的だった。それらが混じり合うと、日本の中でも不思議な縮図ができあがったのだろうと思う。

 朝、クラビから空港へ。そして昼の便でクラビ→バンコクと移動する。ホテル着15時過ぎ。
 それから延々とメールを書き、チェックし、2時間のタイマッサージを受けた。が、どうもこのマッサージ師、ゲイだったらしく、なにかとオレの股間にさりげなく触ったりしていて、だが、それはたまたま手が触れたという程度とも思えるから、抗議することもできず、しかし、マッサージ自体は気持ちよく、2時間もやってもらって、850円とは、あまりに安い。安いことを良いことに、こりゃあ癖になりそうと思っているが、そんなことを言ってしまえば、ヨーロピアンがエギゾチズムと安さを追い求めてタイにやってくるのとなんら変わりない。まあ、要はそうなのだ。オレだって、安くなかったらタイには来ないだろう。安さこそが命のタイなのだ。要はオレもまた、エセヨーロピアンかもしれぬ。南アフリカでは日本人を名誉白人とか呼んでいたそうだが、本当に不愉快だった。とは言え、タイはやっぱり楽になる。これがベトナムやシンガポールだとそうはいかない。楽にはなっていかないのだ。

 夜、メシ、グルメとばかりに美味い店を探して三千里。
 高いが美味いメシを食う。
 本当に高い。503バーツだってさ。503と言えば、そうとうなものが食える。
 ここで一気に「ガリバー&スウィフト~作家ジョナサン・スウィフトの猫・料理法」の第二稿を上げる

 第一稿の感想が、真っ先にヤノベケンジさんから。
 ヤノベさん、一行目、それも最初に「傑作です」と書いてきた。
 嬉しいものだ。 
by kikh | 2008-04-25 09:58 |
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