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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
7/23 ワークショップ
 広州でのワークショップは連日50名近い参加者がいた。
 昨日のワークショップには不可思議な連中がいて、なんじゃありゃと思ったら、今日、話しかけられ、結局、韓国人で、なにもボクが言っていることが分からなかったらしい。16歳の通訳のシゼンちゃんは日本語⇔北京語の通訳だからだ。それならやっぱり英語⇔北京語の方がこういう場合は良いのかも知れないなあ、と思った次第。
 であるが、この韓国人ダンサーはイェヒョースンに似ていると言うと、あいつはオレより10歳も年下だよ、と言っている。そして「Ship in a View」をSIDANCEで見て、感動したと言う。サンフランシスコから来ているコレオグラファーもまた、来年のサンフランシスコ公演にはすでに見に行けるようにチェックを入れた、と言っている。まったく世界は狭い。

 ワークショップは2日間で約90人を相手にした。しかし、2時間ずつなので非常に短いWSで、すると、どうしてもやっているボク側にもフラストレーションが溜まる。もっとなんとかできるだろうという思いがある。
 だが、中国人は面白いなあ、と思ってしまった。なんだろう、これは。なにかあると思わせるものが確かにあるのだ。えぐっていくといろいろと出てきそうな気配が漂う。ウーン。やっぱり日本人よ、フンドシを締めてかからねばならない。ネイションステートは終わりそうで終わらない。中国のように国を拡大することを目指しても、もはや意味がないが、そうは言っても、実際は違う。違うと言うことが一般化されない限りは、意味を持つ。もちろん崩れてはいるけれど。

 パパ・タラフマラ人気はなかなかスゴイものになった。
 ぼく自身も、いったい何人にサインをし、一緒に写真を撮ったことか。こんなにサインをしたことは生まれて初めてだ、というくらいのサイン攻めである。
 
 シゼンちゃんは、16歳だが、将来は映画監督になりたいという学生からの質問があったあとで、「若いですねえ」なんて言っておる。いやいや、いやはや。なんとも早熟。

 夜にはあらた真生もソロで出演するソロ特集の公演を見た。
 3つの公演。どれもそれなりに楽しめるが、もうひとつ欲しいという感じだった。香港、日本、イタリアからの出演者たち。

 終わってから、広東モダンダンスカンパニーの芸術監督である藩さんと飯を食いに行く。
 彼は香港のCCDCに長くいた人で、香港出身。NYCではジュリアードにいて、NYには5年いたという。彼も同じく、「三人姉妹」を堪能した、そこで、すぐに是非ともコラボレーションプログラムを作っていきたいという依頼だった。広東モダンダンスカンパニーの連中の技術的力量は相当高い。さすがに半分はNationalだけのことはある。
 オレが広東でダンスカンパニーの連中とワークショップをし、作品を作り、パパ・タラフマラの連中がやってきたり、広東の連中がパパに来たり・・・・と、そのようなプロジェクトを即刻進めたい、ついては・・・・と具体的な話になった。
 おまえのウチだと思ってくれ、いつでも歓待する、好きなときに来い、とまで言ってくれる。夜中1時まで飯を食い、酒を飲み、しかし、そのフラフラの身体で車を運転して送ってもらうことにあり、いやはや恐い恐い。こちらでは飲酒運転はどうなのでしょうねえ。

 まったく話を聞くだけでも、日本の状況がいかに最悪であるかが分かる。金のことなど、比較にならないほど、パパ・タラフマラよりも持っている。
 彼らは少なくともボクたちの年間予算の7~8倍はあるだろう。日本の文化行政の拙さは、必死で対応しないとどんどん悪くなってしまう。まったくモノを作っていくに、苦し過ぎだ。本格的に動き出す必要があると感じた。
 
by kikh | 2008-07-24 16:43 | アート
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