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★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
総括をしたかったが・・・
 「ガリバー&スウィフト」に関して、一度、総括をしておかねば、と思いつつも、何もできていない。要は振り返るのはもったいないという自堕落から来ているのだが、それでもその自堕落を自分自身、容認したくなるところがある。終わってしまったものは、もう終わり、やれることは最終日まで最善を尽くしたし、最高にすべく努力は充分にしたのだ。やりきれなかったところはもちろんある。あるが、時間と、身体の疲労度との兼ね合いで、無理なところは仕方がない。人を相手にしている限りは、当然のことだ。不死身の人間などいやしないのだ。

 とは言え、今回は本当に面白かった。一番の要因は、なんと言ってもヤノベケンジという人物である。彼の気力が面白い、というより、そうでなくっちゃ、と心の底から賛同したくなって、僕はとってもやる気が出たのだった。あんまりこのように、やる気をぼく自身が注入される人というのはいない。実に少ない。どこまでも食らいつき、どこまでもやってくれるという安心感。通常はそれは無理です、というところで落ち着くが、それがないというのは、もちろんいろいろあるだろうが、すっきりと気持ちが良い。「やるか、やらないか」そのどちらかで、「やる」となったら最大限やる、と言っていたことばはとっても嬉しかった。同じだよ。僕もまったく同じ。やるならちゃんとやろうよ、最大限やろうよ、と言いたいのである。もちろんヤノベさんばかりではなく、やっていた連中みな、実に素敵で、楽しかった。パフォーマーも音楽も美術も、である。

 今日、テレビを見ていたら、桃井かおりが出て、昔のことをいろいろと喋っていたが、彼女も同じような話をしていたので、スゴクスッキリした。当たり前だ!でも、そんな人間はあまりいないのだ。常に打算や精神的な弱さにやられてしまう。まったく悲しいことこの上ない。精神的な強さと精密さを見るミクロの目、そして俯瞰の目が一体となった人間はなんとも驚くほど少ないのだ。打算。目の前のことだけを追い求める人間たち。あるいは、すぐ弱り、へたってしまう人たち。でも、オレたちは、総体としての社会を見ながらでなければ生きていく価値などありゃあしないじゃあないか、と思うのである。ヘナヘナと弱っているような時間などどこにもありはしない。
 とは言え、今は半分、まぶたが閉じ加減でこういうことを書いている。もっと「ガリバー&スウィフト」について書きたいが、どうも自身が少々弱っている。弱っているのは良いことである、と自身を持ち上げておく。弱る時間がないと、身体が弛緩しないのであるから、良いことであるのだ。
by kikh | 2008-10-17 23:12 | 舞台
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