★小池博史★演出家・振付家・美術家・作家・写真家

by kikh
 
2007年 09月 26日 ( 1 )
 
9/25 舞台は難しい
 舞台は難しいというよりも人間は難しいと言った方が良いかも知れない。
 いつものことだが、本当にデリケートで、下手をすると簡単に壊してしまう。
 40歳を過ぎた頃から、人は壊れるものだというのを実感するようになったが、昔、確かに僕は壊し屋で、人はボロボロになって、やっと次に行けるものだと思っていた。僕自身は、決して自分自身が強いとか、そんな風には思っていなくて、だから自分が基準であり、僕のスタンダードに当てはまらない人間は、どうしようもない存在と見下すというか、どうでもいいと思っていた傾向があり、だから、相手に対し、どこまでも過酷になれたし、自分にもその過酷を課すところがあった。
 今、思うと、よくこんな風でパパ・タラフマラは存続し得たな、と思うけれど、当時はまったく分からなかった。分かりたくもなかった。自分が表現したいところへの到達意欲の方がはるかに強かったと言って良い。

 まあ、10年でずいぶん違う見方ができるようになったものだと思う。

 本日の稽古では、それを思い出した。昔だったら、相当腹を立てていただろう。だが、パフォーマーの状態を知りつつ、どういうノーツを言えばいいかを考えるようになった。
 それでも、飯を食いつつ、あるパフォーマーと話をしていたら、急にオカシクなり、からだが引きつってきたのでビックリした。すぐに収まったから良かったが、難しいのは、相手が僕の場合、多くの人が無言になる点である。無言になり、なにも言わないというのは、一番の混乱をこちらにもたらす。どうやって解決し、どうやって相手とのコミュニケーションをしたらいいかまったく分からなくなる。そもそもアーティストなんて、そういう奇怪さを抱えているもので、通常のコミュニケートができると思う方が間違いでもある。

 今日の通しは、実にやかましかった。気張りすぎだ。衣装が入り、スタッフがみんな見に来て、だから、身体に力が入りまくる。身体に力が入っていいことはなにもない。頑張って良いことは何もないのである。

 気楽に、一所懸命。だ。
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by kikh | 2007-09-26 17:46 | 日々の記録


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